韓国人人材が会社探しで重視する5つのポイント

韓国人人材の会社選びのポイントはなんでしょうか?日本企業でもグローバル化と人手不足の影響を受けて、外国人社員の採用が増えています。しかし、採用活動や採用後の定着に問題があるケースも少なくありません。

特に韓国人学生は韓国国内が就職難であるということもあり、近年日本就職を目指す韓国人学生は増加傾向にあります。そんな韓国人学生が日本で会社を探す際に重視するポイントをKORECに通う学生のインタビューをもとにランキング形式でご紹介いたします。

第5位.オフィスの所在地

日本人学生と同様に働く場所に魅力を感じる方が多いです。韓国人学生に人気な都市は東京・大阪・福岡・北海道・愛知です。しかし、理系人材で技術職志望の場合、工場が地方にあり、地方勤務の求人が多いということをすでに知っており、地方配属を理解しているという方も多く見受けられます。

また、韓国の理系大学トップとも言われるKAIST(韓国科学技術院)はソウルから離れた地方にあるので、地方暮らしに慣れているということもあります。もし、地方での採用を実施されているのであれば出身もしくは大学のキャンパスがソウルではない韓国人材をターゲットにするという選択肢もあると思います。

第4位.社宅・家賃補助の有無

韓国人人材が必ずといっていいほど気にするのは社宅や家賃補助の有無です。理由は2つあり、韓国人人材は実家通いは不可能なので必然的に一人暮らしを余儀なくされること、韓国に比べて日本の物価が高く、経済的な不安があることが挙げられます。

日本の家賃は韓国の平均的な家賃よりも高いと言われており、寮や家賃補助など何かしらの形で補助があるかどうかは会社を選ぶ際に見てしまうというのが実態のようです。

ただ、都市部と地方ではもちろん家賃相場が変わるので、勤務地によって重視するかの重きは変わってきます。また、韓国でも住宅手当が出ない企業がほとんどなので、住宅手当があると嬉しいという思いを持っている韓国人学生が多いです。

第3位.企業のネームバリュー

日本就職を目指す韓国人学生の多くが、有名な企業に就職したいという思いを持っています。韓国では大手企業と中小企業の格差が社会問題となっており、家族からも大手企業への就職を望まれるといった環境で育っています。

そのためネームバリューや、企業規模を重視した会社選びをする方が多いです。ただし、韓国で知られている日本企業はごく一部です。超有名企業以外は知られていないので、知名度の低い中小企業でも採用のチャンスはあると言えます。

第2位.外国人人材にも昇進のチャンスがあるか

韓国では幼いころから、塾に通い、学校でも夜遅くまで授業を受けるなど受験戦争を勝ち抜くために一生懸命勉強してきた学生が多いです。結果が全てという受験戦争を経験しているので、働くことにおいても結果を重視し、貪欲に努力する方が多いです。

また上昇志向が強く、キャリアアップを積極的に目指す方も多いので、人材の国籍に囚われることなく昇進するチャンスがあるかどうかは日本でのキャリアを考える上で、とても重要な要素と考えている方が多くいます。国籍を問わず昇進のチャンスは平等にあるということをしっかりとアピールすると韓国人人材は魅力を感じるようです。

第1位.韓国人人材の採用に意欲的か

韓国では高校生のころから英語以外の言語を第二言語として学んでいたり、グローバルな視点をもった学生が多いです。したがって、グローバル志向のある人や組織に魅力を感じる傾向があります。

企業として過去に韓国人人材を採用した経験があるかどうかはあまり重要ではなく、グローバリズムな姿勢があるのかどうかといったところを見ているようです。ただし、社内で韓国人が働いていれば安心材料にはなるので、説明会で韓国人社員が登壇すると高評価です。

求人票で「韓国人人材を求めている」という言葉があるかないかで、応募数にかなりの変化があります。実際に大手メーカーの採用ページで「韓国人人材を求めている」とPRしたところ記載していなかった頃に比べて約2倍の応募が集まりました。過去に外国人人材の採用実績がない企業でも、「外国人人材が欲しい」「外国人人材に興味がある」という韓国人人材一人ひとりに届くメッセージを使うことで多くの応募を集めることができるようです。

韓国人人材が会社探しで重視する5つのポイントについてランキング形式でご紹介してきましたが、募集を出す際に韓国人人材を採用したい方は上記のランキングを意識して採用活動をおこなってみてください。

またここからは番外編としてランキング外にはなってしまったものの、重視しているポイントと意外に重要視していないポイントをあげたいと思います。

重要視ポイント番外編

1.企業の将来性

「せっかく入社したのに、すぐに潰れないか」という不安をなくすためにも、企業の成長性をしっかり見ています。韓国では大企業でも入社後すぐに解雇されてしまうことがあるので、企業の将来性を規模だけで判断することは少ないです。

そのため企業がどういう風に成長していくのかを重視しています。説明会では、企業の今後の事業計画や発展の見通しについてアピールしていくといいでしょう。

2.研修制度の充実度

韓国は日本と違って新卒でも即戦力を求めることが多く、研修制度がほとんどありません。日本就職の魅力の一つは、入社後に知識を蓄える機会があるというところだそうです。

これは韓国人人材が受け身であるというわけではなく、知識がない状態で入ったとしても、その後の頑張り次第で活躍できるという、前向きな考えがあるということです。小さいころから学歴社会の中でたくさん勉強してきた韓国人人材は学びに対してストイックなので、研修中にも主体的に学んでいく姿勢が見られます。

自らのスキルを高めたいといった方が多いので前向きに研修を受けてくれますし、研修制度が整っていれば自分自身の知識を増やすことができる良い会社として志望度が高くなります。

最後に採用担当が勘違いしがちな、韓国人人材が企業選びであまり重視していないポイントをご紹介します。

韓国人材が重視していないポイント

・韓国と関わりのある業務内容かどうか

日本での就職を目指す韓国人人材は特に韓国との関わりを求めていない方が多いです。それよりも日本でどうキャリアを積んでいくか、日本での生活を優先して考える傾向にあります。韓国との関わりがある事業を求める人材もいらっしゃいますが、優先順位は低いようです。

まとめ

今回はランキング形式で韓国人人材の会社選びのポイントをご紹介させていただきました。

待遇面から文化まで韓国人学生も日本での就職においてどんな会社がベストであるかを考えながら就活をしています。

もちろん「韓国人」と一括りで表現するには無理がありますし、人それぞれ異なりますので、選考を通して彼らの特徴や考えを探ってもらえたらと思います。