韓国人材が就職先を選ぶポイントとは?

韓国ソウルにあるKORECカフェでは、日本就職を目指すさまざまな学生が日本企業について学び、面接対策や自己分析の仕方について学んでいます。

今回は、そんなKORECカフェに通う韓国人学生に聞いた声を中心に、「日本で会社を探す際に重視するポイント」をまとめてみました!

韓国人の採用に意欲的か

小さい頃から外国語教育が盛んな韓国の学生は、グローバルな視点を持った学生が多いです。グローバル志向を持った会社か、あるいはそのような人が働いているかどうかは就職先を探す上で大きなポイントになります。

ただし、企業として過去に韓国人人材を採用した経験があるかどうかはあまり重要ではありません。グローバリズムな姿勢があるのかどうかといったところを見ているようです。ただし、社内で韓国人が働いていれば安心材料にはなるので、説明会で韓国人社員が登壇すると高評価です。

例えば、求人票で「韓国人材を求めている」という言葉があるかないかで、応募数にかなりの変化があります。過去に外国人人材の採用実績がない企業でも、「外国人人材が欲しい」「外国人人材に興味がある」と積極的にPRし、DMや個別面談などで一人ひとりに届くメッセージを送って多くの応募を獲得したケースもあります。

ステップアップしてける環境か

競争社会である韓国では、小さい頃から勝ち抜くための努力を重ねてきた学生が多いです。特に結果が全てというスヌン(大学受験)を経験しているので、目標に向かって一生懸命努力できる人材が豊富にいます。そのため、日本人と比較して上昇志向が強くキャリアアップに意欲的な傾向があります。国籍に囚われることなくチャンスが与えてもらえる環境かどうかは、異国の地で就職先を選ぶ上でとても重要な要素となっているようです。「国籍に関係なく、昇進のチャンスが平等にある会社である」点をしっかりアピールするのは、韓国人材獲得において大事なポイントとなるでしょう。

企業のネームバリュー

ネームバリューに関しては今までも何度もお伝えしてきた、韓国財閥企業の圧倒的な強さが背景にあります。大企業と中小企業で大きな格差がある韓国では、根強い大手志向があります。本人が良くても家族から大手企業への就職を望まれるという話もよく聞きます。

日本での就職先選びも同じ指標で考え、ネームバリューや企業規模で選んでいく方は多いです。ただし、韓国人材が知っている日本企業はごく一部で超有名企業以外は知られていません。そう考えると、知名度の低くてもニッチな強みのある中小企業などは、「この分野では世界一です!」「この業界では日本一です!」など上手く会社の強みを伝え、採用のチャンスにつなげることができると思います。

社宅・家賃補助の有無

韓国人材が必ず気にすると言ってもいいのが、「社宅」や「家賃補助」です。異国の地で住むところが保障されているといのは、安心材料になります。また韓国企業は住宅手当が出ない企業がほとんどなので、単純に住宅手当があると嬉しいという思いを持っている韓国人学生は多いです。

また、韓国に比べてまだ日本の家賃や物価は高額になります。寮や家賃補助など何かしらも補助があるかどうかで、経済的な不安を払拭してあげることができます。現時点できちんとした制度がなくても、「内定後、家探しなどを一緒になって探してもらって嬉しかった」という声もありましたので、寄り添う気持ちを持って対応してあげるのが大事だと言えます。

オフィスの所在地

日本人学生と同様に働く場所に魅力を感じる方が多いです。韓国人学生に人気な都市は東京・大阪・福岡・北海道・愛知です。しかし、理系人材で技術職志望の場合、工場が地方にあり、地方勤務の求人が多いということをすでに知っており、地方配属を理解しているという方も多く見受けられます。

また、韓国の理系大学トップとも言われるKAIST(韓国科学技術院)はソウルから離れた地方にあるので、地方暮らしに慣れているということもあります。もし、地方での採用を実施されているのであれば出身もしくは大学のキャンパスがソウルではない韓国人材をターゲットにするという選択肢もあると思います。

意外?!重要視していないポイント

何かしら自国と縁のある企業を選ぶのではないか?という懸念は不要です。韓国人材の中では、「韓国と関わりのある業務内容かどうか」という声は皆無でした!

日本就職を目指すグローバル意識を持った韓国人材は、日本でどうキャリアを積んでいくか、日本での生活を優先して考える傾向にあります。韓国との関わりがある事業を求める人材もゼロではないと思いますが、優先順位は低いようです。

まとめ

韓国人材の会社選びのポイントはいかがだったでしょうか。説明会などでのPRのポイントにしていただければ幸いです。他にも「企業の将来性」や「研修制度の充実度」などをあげる学生もいました。韓国では財閥企業を始めたとした大手企業以外は浮き沈みが激しく、入社してもすぐ潰れてしまったり解雇されてしまうということが珍しくありません。企業がどのように成長していくか、事業計画や発展の見通しなどもしっかりと観察しているのだと思います。研修制度に関しては、自身をスキルアップさせたいという韓国人材の熱意に応えることのできるツールの一つだと思います。真面目でストイックな韓国人材は、研修中にも大きな成長を見せてくれることでしょう。

今韓国人材の採用に取り組んでおられる企業様も、これから取り組もうか検討している企業様も、今回のポイントなどを参考にぜひ前向きに韓国人材採用を考えていただければと思います!

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