ソウルに続く、韓国第2の都市として知られる釜山。昨年BTSのコンサートが開催されて話題となりましたね。有名な観光地や名物料理など魅力がたくさんありますが、観光以外でも期待が高まっている都市なんです!今回はそんな釜山についてご紹介していきます。
釜山の概要
釜山広域市は人口約340万人、面積770.2㎢で韓国第2の都市として有名です。2002年に開催された日韓共催ワールドカップや、毎年行われる釜山国際映画祭の開催地としてご存じの方も多いのではないでしょうか。高層ビルや繁華街などの都市景観がある一方、美しい山寺の梵魚寺や釜山タワー、地元民の憩いの場でもある龍頭山公園など伝統的で落ち着いた観光スポットもあったり、多彩な顔を持つ国際観光都市です。
釜山は上の画像のように15区1郡の行政区域で成り立っており、海に面しているため海産物が有名です。その他にも、豚肉のクッパやミルミョンと呼ばれる釜山風の冷麺が名物料理があります。たくさんのお店や観光スポットがあり、まるで竜宮城にいるような気分を味わえる海東龍宮寺や、夜も賑わう白砂のビーチの海雲台、カラフルな建物が一望でき、インスタ映えスポットとして人気な甘川文化村などが人気です。
「甘川文化村」には、BTSのジミンさんとジョングクさんの壁画も!ジミンさんとジョングクさんは釜山出身で、他にも俳優のコン・ユさん、ナム・ジュヒョクさんなど多くの有名人の出身地なんです。釜山には부산말(プサンマㇽ)という方言があり、少し早口で強いアクセントが特徴(日本で言えば関西弁のような感じでしょうか・・?!)なので、韓国語を学んでいる方は意識して聞いてみるのもいいですね。
釜山は韓国最大の貿易都市
1876年韓国初の国際港である釜山港の開港以降、物流のハブとして発展してきました釜山。世界150ヵ国・地域の約600港湾と連結しており、コンテナ処理量(2019年基準)は中国やシンガポールの都市に次いで第6位、積み替え港では世界2位です。今後も増加するコンテナ物流量に対応するため、より多くのコンテナ処理や同時接岸が可能な釜山新港の開発を、2040年完工を目標に進めています。
物流だけでなく、映像文化産業やMICE産業(国際的な会議・イベント・研修等の誘致)にも力を入れています。映像文化産業では、有名な釜山国際映画祭などを含む映像コンテンツ関連のイベントを多数開催しており、釜山アジア映画学校の開校、映画体験博物館のオープンなど活発な動きを見せています。MICE産業では、アジアMICE中心都市を目指し、国を掲げて活動に取り組んでいます。MICE産業のインフラを整備し、民間団体主管の展示会や国際会議の開催サポート、民間企業の海外展示会の参加サポートなどを積極的に行っています。
その他にも釜山はグローバルハブ都市としてシリコンバレーのようなデジタル金融中心地の造成を目指しており、国際学校と外国の有数専門教育機関の誘致や、デジタル人材養成に力を入れています。教育庁と協力をして韓国発の英語常用都市を創造するなどの目標も掲げられ、物流以外の様々な産業で成長が期待されています。
釜山の大学
ソウルには日本の人でも聞いたことのある有名大学がたくさんありますが、釜山にも日本と関わりの深い大学があります。釜山で一番有名な「釜山大学」は国立大学で、日本における協定校は約35校も。また、「慶星大学」「新羅大学」「東義大学」「東西大学」「釜慶大学」「釜山外国語大学」には、日本語の学部や学科があります。(以前インタビューさせていただいた中後義樹さんも釜山外国語大学の大学院にて、日韓の通訳翻訳や韓国語教育などを勉強されています!)東西大学では、日本の立命館大学と中国の広東外語外貨大学の間で、政府公認でお互いにキャンパスを行き来し合うキャンパスアジアプログラムというものもあります。他にも、海辺ならではの「韓国海洋大学」もあります。
日本の都市との関わり
釜山は距離的にも日本とかなり近く、実は福岡市や下関市と姉妹都市なんです。福岡市とは1989年に経済・文化・スポーツなどの交流を積極的に推進するため行政交流都市の締結を、2007年には正式に姉妹都市となりました。下関と釜山はなんと明治時代から航路で結ばれ、1976年に姉妹都市となりました。釜山にある金海国際空港への空の直行便(福岡路線)が今年の5月末に再開が発表され、2年3ヵ月ぶりに運航再開となりました。さらに、2021年11月には博多と釜山を結ぶ航路も2年半ぶりに再開しました。空の便、海の便共に再開し、釜山にも行きやすくなった今、日本からの観光客も増えることでしょう。
2030年開催予定「釜山国際博覧会」について
今年10月に行われて話題になったBTSのコンサートは、「2030釜山国際博覧会」誘致を祈願する無料コンサートでした。「国際博覧会」いわゆるエキスポ(万博)は、2025年には日本の大阪でも開催予定です。期間も規模も大掛かりでオリンピックやサッカーワールドカップにも並ぶ世界的イベントの国際博覧会は、まだ韓国で開催された実績がありません。釜山では誘致にあたって今回のBTSのコンサートのような積極的な広報活動や署名活動が行われており、「イカゲーム」で主人公を演じたイ・ジョンジェさんが釜山エキスポの第1号広報大使に任命されています。(日本でも韓国語能力試験の会場にて釜山エキスポのロゴマークが入ったマスクが配られていました!)。開催地の決定は2023年の6月です。釜山以外にもロシアのモスクワやイタリアのローマなどが立候補しているので、誘致活動で熱を帯びる釜山にしばらくは目が離せません!
最後に
いかがでしたでしょうか。観光地だけでなく、未来に向けた様々な取り組みがされている釜山は、これからもっと魅力的な街になっていくと感じます。空路も再開して日本からも行きやすくなったので、ぜひ釜山を訪問してその魅力にハマってみてはどうでしょうか!
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