採用ページから読み解く!韓国BIG4の福利厚生

就活生の多くが「ソーシャルメディア」や「動画配信サービス」を情報収集やコミュニケーションツールとして活用しています。就活生にとって、コロナ渦で実際に訪問することが難しい反面、そういったYoutubeやInstagramなどのコミュニケーションツールを活用することで、入社後をよりイメージすることができます。私自身も就活中に、HP内のYoutube動画やnote(メディアプラットフォーム)をフル活用して、情報収集していました。そこで今回は、韓国企業も日本企業と同じような訴求をしているか気になり、BIG4と呼ばれるサムスン電子、LG化学、SKハイニックス、現代自動車の採用サイト(HP)をピックアップして調べてみました!

採用サイトを見て感じた日本との3つの違い

<サムスンの採用サイトより>

まず最初に、日本の採用サイトをたくさん見てきた就活生の私が感じた、韓国採用サイトの3つの違いをご紹介します。

  • ①インターンシップ制度

まず一つ目は、韓国のインターンシップ制度です。日本でインターンシップといえば1Dayの職業体験や長くて5日~2週間を想像する方が多いはず。私もインターンシップを探す際は、HPではなく就職情報サイト(マイナビやリクナビ)を活用していました。BIG4は4社ともにHP上に新卒・中途に並んでインターンシップという大きな項目がありました。調べてみたところ、韓国のインターンシップでは4-24週間が一般的だそうで、学生が業務を体験する場というよりも、実務の能力を育成するという側面が強いようです。

  • ②職種別採用

2つ目は職種別採用です。日本ではグループ会社であっても職種ごとではなくグループ一括で総合職採用という形をとることが多いです。しかしながら、韓国BIG4ではグループの各会社ごと、さらに各会社内の職種ごとに分けて人材を募集していました。そのため、募集がずらっと並んでおり、それぞれの職種ごとにある程度詳細な仕事内容が記されていました。

  • ③教育制度の充実

3つ目は教育制度が充実していることです。韓国の新卒採用は競争が激しく、スペックを重視していることが有名です。そのため、入社時から高倍率の選考を勝ち抜いたスペックの高い学生が集います。入社後も社員がより質の高い仕事をするため、例えばSKグループであれば、社内の仕事しながら海外でMBAを取得できる修士課程支援制度、サムスン電子であれば、「社員海外サービス隊」など特徴的な教育制度が見受けられました。4社とも入社後の人材育成に非常に注力しているということを感じました。

特徴的なBIG4各社の教育制度を比較!

BIG4各社とも、社員がキャリアパスを築くための教育支援制度が非常に充実しています。中でも会社に在籍中に海外でMBAが取れる修士課程支援制度や語学の育成支援が特徴的です。また、国外のグローバル人材の採用も加速しているようでした。BIG4各社とも海外にはばたく人材教育に力を入れており、韓国を代表する企業としてさらに世界で活躍できる企業へと成長していくのではないかと感じました。

韓国BIG4の家族待遇

採用サイトを見る中でもう一つ特徴的に感じたのが、社員のみならず家族を含めた待遇が充実していることです。BIG4各社の家族待遇をいくつかピックアップしました。

子どもができた後も働き続ける社員のために、児童預かり施設完備や子供の成長支援など様々な子育て支援がありました。特に、サムスン電子の幼稚園から大学まで教育を支援してくれる待遇はとても手厚く、惚れ惚れするほど福利厚生が充実していました。韓国学生の方と話をする中でも、「最近韓国企業は福利厚生が充実してきているし、昔よりも長時間労働が改善された」という声がありました。個人に合わせた働き方を推奨することに加えて、家族へも手厚い待遇を設けることで、よりスキルの高い人材確保に力を入れているようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。BIG4各社の採用サイトからは、充実した福利厚生や入社後に社員のキャリアを鍛える教育制度など、『人』に注力した戦略が見受けられました。一方で中小企業では福利厚生がまだまだ整っておらず、教育制度も不十分です。そのため、若者が大企業への就職を志望するようになり、一極集中がさらに進んでいます。優秀な若者でも大学卒業後に国内で就職することが難しく、日本を含めた海外への就職傾向が高まっているわけです。KORECを通じて、優秀な韓国人材が日本で働けるようサポートできれば幸いです。

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