韓国人にとって日本企業の魅力とは?

2020年OECD(経済協力開発機構)の発表によると、日本の平均年収は30年間ほぼ横ばいの一方で、韓国は40%を超える伸びを示し日本を抜いています。入国制限の緩和で日本就職が再び盛り上がりを見せる今、日本の企業力が懸念される中で、韓国人求職者にとって日本企業の魅力とは何でしょうか?

韓国で海外就職が進む理由

韓国は「名門大学に入って大企業に就職することが成功」と言われるほどの学歴社会。大学進学率は73%を超えますが、国内売り上げの半分以上を占める大企業が少ないため、10年以上前から「就職難」が社会問題となっています。優秀な学生たちの働き口が少なく、就職浪人の数は韓国全体で70万人以上に上ると言われています。

このような状況下で、韓国政府は「K-move」というプログラムで海外でのインターン、ボランティア、研修などを実施し、若者の海外就職を支援しています。

就職サイト「ジョブコリア」の調査によると、20〜30代の若者のうち84.9%が「機会があれば海外就職を希望する」と回答したそうです。

韓国の企業格差から見る日本企業の魅力

韓国の大企業と中小企業とでは給料に半分ほどの格差が出てしまいます。働く環境も、中小企業の福利厚生はほぼないに等しく、充分な待遇を受けることができません。仮に厳しい就職競争を勝ち抜いても、長く働き続けられるのは本当にごく一部。日本のように定年まで安心して働くことができ、手厚い福利厚生が受けられる優良企業が韓国には少ないのです。そのため、

  1. 研修制度・資格取得手当などの教育支援
  2. 家賃補助・育児休暇など安心の福利厚生
  3. 優良企業で定年まで働くことができる終身雇用制度

これらは韓国企業にはない、日本企業の魅力ではないでしょうか。

また、韓国では採用の際に学生のスペックを厳しく見ます。その為、大学で好成績をとることはもちろん、学生時代から外国語の資格取得や、海外留学・インターンシップ等に注力しています。

その点、日本企業はスペックや資格といった外見だけでなく、求職者の人間性や潜在力を重視し、企業で新卒を育てていく傾向にあるため、韓国人学生から人気のようです。

韓国人社員の実際の声 ※過去インタビューより

(不動産ベンチャー入社 Kさん)

私がプログラミングを学んだのは大学3年生からで、他の人よりも知識やスキルが劣っているのでは?と不安でした。ところが選考途中に1ヶ月間の研修体験プログラムがあり、さらには、内定承諾後から入社までの期間(約1000時間/個人差あり)で独自の研修システムが組まれているので、しっかり勉強して入社することができました。

(ITベンチャー入社 Cさん)

就業を決めた理由は大きく3つあります。

ジョブローテーション制度で新しい業務にチャレンジできる

②社内にいる外国人と触れ合い、外国語スキルアップができる

新卒の意見を傾聴してくれる

このような環境で多方面に経験を積んで行くことで、会社と社員が共に成長していけると思い、就職を決めました。

(外資系企業入社 Sさん)

日本は地理的にも文化的にも近くて親しみを感じていました。得意である日本語を活かして働きたいと思い、就職も決めました。グローバルな環境で仕事がしたかったんです。また、様々な国籍やバックグラウンドを持つ人が多い環境で働けば成長できると思います。

その他、日本人の「思いやりの精神」日本文化・治安面なども外国人から高い支持を受けています。また自社寮のある企業も、外国人から人気な印象があります。

韓国人材を採用するメリット

ここまで見てきたように、韓国国内は理系・文系問わず、就職ができない優秀な学生が溢れています。少子高齢化で人手不足の日本にとって、韓国の人材は貴重な存在なのではないでしょうか。

実際の声からも分かるように、韓国人の多くはスキルが高いだけでなく、組織内でも様々なことに挑戦し、成長していきたい!というハングリー精神旺盛な方が多いです。

ほとんどの学生は英語が堪能で、4人に1人がTOEIC800点以上を持っています。日本と文化も似ているため、日本での就業に馴染みやすいメリットもあります。

また、英語のみならず複数の言語が使えたり、インターンでの実務経験が豊富だったりと、日本企業にとっても有望な人材がたくさんいます。

特に言語については、日本で学校生活を送っていないにも関わらず、ネイティブ並みに日本語を駆使する韓国人は非常に多いです。KORECに登録中の学生の優秀さは、以下の表から一目瞭然だと思います!

【KORECに登録している約1,000名のアクティブ学生データ】

※アクティブ学生とは、KORECに登録して、1社以上エントリーした学生を指します。

まとめ

いかがでしたか?今回は、韓国の就職難を背景に、日本企業の魅力を再発見する記事をまとめました。KORECにも、国内からたくさんの優秀な韓国人材が登録してくれています。ぜひ貴重な韓国人材の採用に繋げる機会になれば嬉しいです!