新卒で就職活動をするなかで「企業研究の正しい方法がわからない」と悩みを抱える人がいます。採用ページや口コミサイト、IR情報など企業研究の材料は豊富です。しかし、材料があっても調理方法を知らなければ料理はできません。
この記事では、IR情報を活用した企業研究の方法をお伝えします。IR情報と聞くと難しい印象を受けるかもしれませんが、できる限りわかりやすくお伝えしますので安心してお読み進めて下さい。この記事を最後まで読むとIR情報を用いた企業研究ができるようになり、周りの学生と大きな差をつけることができるでしょう。今回の記事は上級者向けの企業研究方法をご紹介しています。
企業研究をしたことがないという方は、本記事を読み進める前に、【基本解説!】企業研究~効率的な新卒就活~を読むことをおすすめします。こちらの記事では、企業分析の基本をお伝えしています。
新卒で就職活動をしている学生は「初めて企業研究をするので方法がわからない」という悩みを抱えたことがあると思います。この記事を読んでくださっているということは、まさに今この悩みを抱えている最中ではないでしょうか。 この記事では、企業研究の基本[…]
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IR情報とは?
IR情報とは、Investor Relations(インベスター・リレーションズ)情報、つまり企業が投資家向けに発信する情報のことです。IR情報には、中期経営計画や有価証券報告書、決算短信などさまざまな種類が存在します。
IR情報の種類を覚えることは難しいので、本来は投資家向けの資料が就職活動の企業研究でも役立つことをご理解いただければ十分です。
企業研究をするべき本当に大切な理由
企業研究をおこなう理由は大きく分けて「自分に合う企業を見つけること」「選考通過に向けて納得感のある志望動機を作成する」の2つです。なかでも「自分に合う企業を見つけること」は企業分析をする最も大きな理由です。
自分に合う企業を見つける
自分に合う企業を見つけることが企業研究最大の目的です。
企業研究をおこなう際には、事業内容や企業の理念、社風、待遇を確認することがおすすめです。詳しい内容については、【超重要!】企業選びのたった4つのポイントをご覧ください。
就活生の多くが「企業の選び方がわからない」という悩みを抱えたことがあると思います。この記事を読んでくださっているということは、まさに今この悩みを抱えている最中ではないでしょうか。 この記事では、企業を選ぶ際にどのような切り口があるのかを4つ[…]
IR情報には「事業内容」「待遇(平均年収など)」「理念」が掲載されており、自分に合う企業を見つけるために非常に役立つ資料です。他にも企業の成長性や今後の展望を知るために活用することができます。
選考通過に向けて納得感のある志望動機を作成する
就職活動で必ずと言っていいほど聞かれるのが志望動機です。志望動機の作成には選考を受ける企業への理解が欠かせません。
現在は新卒採用に関わる事業を展開しており、中期的には中途採用に事業を拡大していきたい企業があるとします。この企業を受ける場合、「新卒採用に関わる仕事がしたい。」という人よりも「入社直後は新卒採用に関わる仕事をし、その後は中途採用にも関わっていきたい。」という志望動機がより評価されるでしょう。
企業は新卒採用で採用した学生が長く働いてくれることを望んでいます。会社が今後目指す方向性と就活生の方向性が一致することは長く勤めてくれる可能性を感じる1つの要素です。IR情報には、企業の目指す方向性が示されています。情報を取得し、自分の目指す方向性と企業の目指す方向性が同じかを確認するようにしましょう。
ちなみに人を志望動機にする場合には注意が必要です。詳しくは、その志望動機で大丈夫?人を志望動機にする落とし穴3選をご覧ください。
就職活動を始めるとエントリーシートを書くことになります。 エントリーシートで頻出の問いに「学生時代に最も注力したこと(ガクチカ)」と「なぜ弊社を志望しているのかを教えてください(志望動機)」があります。 あなたは、就活生が志望[…]
企業研究をおこなう理由は大きく分けて「自分に合う企業を見つけること」「選考通過に向けて納得感のある志望動機を作成する」の2つです。なかでも「自分に合う企業を見つけること」は企業分析をする最も大きな理由です。就活生のなかには、志望動機を作成するために企業研究をする人もいますが本質的ではないのであまりオススメはできません。
IR情報の活用方法5選
IR情報を活用した企業研究の方法を5つ紹介します。ぜひしっかりと読んでいただき、ご自身の選考にも役立てていただけると嬉しいです。
企業の目指す方向性を知る
中期経営計画や長期経営計画では、企業が目指す方向性を知ることができます。経営計画を読み、企業の目指す方向と自分の目指す将来像が同じ方向を向いているか考えてみましょう。
例えば、「今までに培った技術を活かし、多方面への事業展開をおこなう。」という計画を掲げている企業と「過去の経験で学んだこと活かし、常に新しいことへ挑戦し続けたい。」という将来像を掲げている学生は相性が良さそうな気がします。
ここでのポイントは、自分の将来像にあった会社を探す意識を強く持つことです。企業の経営計画に合わせて自分の将来像を変更することだけはやめましょう。自分の将来像と企業の目指す方向の共通点を探すことは大切ですが、無理に企業に合わせてしまっては企業研究の目的である「自分に合う企業を見つけること」が達成できなくなります。
事業別売上を知る
IR情報では事業ごとの売上を確認することができます。事業内容を就職活動の軸にする場合はしっかりと見ておきたいポイントです。
自分が興味を持っている事業が全体でどの程度の売上を占めるのかを確認しておきましょう。主力事業であれば配属される人数も多いことが予想されるため、入社後は希望の事業に関われる確率が上がります。
主力事業以外にも、数年で急激な成長をしている事業も人を必要としている可能性があります。数年間の事業別売上を確認し、自分が興味を持っている事業が成長していればその事業を志望するのも良いと思います。
経営の安定性を知る
IR情報を活用することで経営の安定性を知ることができます。入社した会社で長く働きたいと思っている場合や安定した企業で働きたいと思っている場合には必ずチェックすることをおすすめします。
具体的には
- できる限り長い期間の売上推移を確認し、増減が激しくないかを確認
- 営業利益(本業の利益)が赤字になっていないかを確認する
- 自己資本比率が40%以上
この3点は最低でも確認しておきましょう。
特に不況時の売上や営業利益は注意が必要です。不況に強い企業であれば、経済状況を気にすることなく安定した経営をおこないやすくなります。
働きやすさを知る
有価証券報告書には平均年齢や平均勤続年数、平均年収などの記載があります。
平均勤続年数は働きやすさを知るための1つの指標になっています。働きやすい企業への就職を志望しているのであれば欠かさずにチェックしましょう。
有価証券報告書では平均年収も確認することができます。就職する際に給与を判断基準にする場合はチェックすることをおすすめします。
逆質問を作成する
IR情報を読んだ際に疑問に感じたことをメモしておきましょう。
多くの面接では逆質問の時間が用意されていますのでメモした内容を質問してみましょう。IR情報を読んでいることで志望度の高さや当たり前の基準の高さが面接官に伝わります。
逆質問の際に意識するポイントについては、これだけ抑えて!内定に一歩近づく逆質問とは?で詳しく紹介しています。逆質問の時間が苦手な方はぜひご覧ください。
「以上でこちらからの質問は終わりです。逆に〇〇さんから質問はありますか?」 面接を受けたことがある方はこの言葉の怖さを体感している方も多いのではないでしょうか。「質問したいことがあるかと言われても...。」「質問したいことはすでに質[…]
経営計画について質問する際には自分の中で仮説を持っていきましょう。仮説が外れることに対して怖がる必要はありません。
以上、IR情報の活用方法5選をお伝えしました。ご自身の就職活動にも役立つ情報があったのではないでしょうか。ぜひIR情報を活用した企業分析で周りの就活生と差をつけ、納得のいく内定を獲得しましょう。
まとめ
本記事では、IR情報を活用した企業研究についてお伝えしました。
IR情報とは、企業が投資家向けに発表している資料であり、就職活動の企業研究にも大いに役立つことをご理解いただけたと思います。
IR情報の解説をした後に企業研究の目的をお伝えしました。企業研究は「自分に合う会社を見つけること」が目的であり、決して企業に自分を合わせないことが大切です。志望動機を作成するためにも企業研究は必要ですが、本当に自分に合う企業を見つけることができれば志望動機が書けないということはなくなります。
最後にはIR情報の活用方法5選もお伝えしています。どれか1つでも実際に活用していただけると非常に嬉しいです。
企業研究で悩むことがあればぜひALPSCHOOLまでご連絡ください。
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