韓国では、一般的なSNSサービスの他に、オンライン掲示板サービスも人気を集めているのをご存知ですか? 韓国で使われている掲示板の特徴は、匿名性が保証されており、ユーザーが自由に意見を交わして情報を共有する空間であることです。
掲示板サービスのジャンルは様々で、エンターテインメント、スポーツ、政治、社会、地元情報、ITといった広いテーマの他に、大学や会社単位のものまであります。日本の掲示板といえば今や一部の人の間でしか使われていないようなイメージがありますが、若者も一般的に利用していることが大きな違いだと言えるでしょう。
この記事では、日本とは一味違う掲示板文化をご紹介します。
フリマアプリが地域の掲示板に
「タングンマーケット」は中古取引や地域コミュニティサービスで、ユーザーが中古品を取引して情報を共有するプラットフォームです。近くの地域のユーザー同士でコミュニケーションを取るシステムで、手渡しでも取引できることが特徴です。中古品売買のみならず、アルバイトや迷い犬探し、飲食店紹介といった地域のオンライン掲示板としても活用されています。しかしながら2023年3月のKOREAWEBからのニュースですが、掲示板を悪用したケースが度々問題視されているようです。
アルバイト募集の掲示板であっても、中には政治や宗教がらみの団体であったとしてトラブルになったケースも多いそう。近年、キャロットという名前で日本に進出し、利用が広がりつつあります。日本での利用においても、情報源の確認は必要です。
大学生の情報収集も掲示板で
「everytime」は現役大学生に圧倒的な支持を受けている匿名コミュニティです。2022年時点でeverytimeの月間活動利用者数(MAU)は300万人、会員数は600万人に達しているとのこと。日々4万3,000以上の掲示板があり、毎日300万の投稿が新しくアップされており、まさに大学生の生活には欠かせない掲示板アプリです。主な機能としては、時間割機能やコミュニティ機能などがあり、授業からプライベートまで、同じ大学に通う学生同士だからこその情報や日常が活発に共有されています。また誰でも自由に自身の日常を共有する投稿ができ、10個以上の推薦を受けた投稿は「HOT掲示板」に掲載され、より多くの人に閲覧されるような機能まで搭載されています。大学からのお知らせだけでは拾えない情報があることから、大学生には必須の情報収集ツールとなっています。
社内掲示板で不正が暴露されることも
社内掲示板である「Blind」も人気サービスです。社用メールを登録することで自社の掲示板に書き込めるシステムですが、ユーザーネームを匿名にでき、企業側にも完全匿名で使えることが特徴です。そのため不満の吐口や暴露のプラットフォームになることも多く、企業の不正やパワハラが告発されることもあります。社員でない人も閲覧できるため、口コミを見て企業選びができると求職者からも人気を集めています。チャット型の社内SNSのみならず、匿名の掲示板で会社の裏側の情報までやりとりできるとは驚きです。
まとめ
いかがでしたか?
日本の掲示板は文化的な側面が強く、アニメやゲーム、時事ネタのやりとりに使われることが多いですが、韓国では職場生活や大学生活、地域コミュニティといった1つのテーマに絞られないプラットフォームとして掲示板が利用されているようです。
このことからも、韓国では日本に比べて感じたことや考えたことを文字で表現する機会が多いと言えるのではないでしょうか?ぜひ韓国人採用の参考にしてください。
<参考文献>
Vinu Labs、「大学生必須アプリ everytime…キャンパス外に事業拡大」