大手?中小?ベンチャー?就活におけるベストな選択とは

「大手」「中小」「ベンチャー」どこに行くべきか。


就活を進めていくうちに考え込んでしまう就活生も多いのではないのでしょうか。


今回はそれぞれに向いている人やそれぞれのメリット・デメリットを考え
最終的にどの選択肢を取るべきか解説したいと思います。

目次

中小企業、大手企業、ベンチャー企業の違いとは?

そもそも、中小企業、大企業、ベンチャー企業で迷う前に
それぞれの違いを詳しく説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
ここでそれぞれの定義について改めて解説したいと思います。

中小企業とは

中小企業とは、中小企業基本法上において

業種別に「資本金の額又は出資の総額」と「常時使用する従業員の数」によって定義されています。

具体的には以下のようになります。

(中小企業庁ホームページをもとに筆者作成)

例えば製造業においては「資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社または常時使用する従業員の数が300人以下の会社および個人」を「中小企業者」という風に定義づけられています。

大企業とは

反対に大企業とは上記の中小企業以外の企業になります。

中小企業の定義を裏返すと、大企業の定義は以下のようになります。

(中小企業庁ホームページをもとに筆者作成)

ベンチャー企業とは

これらに対して、実はベンチャー企業には明確な定義があるわけではありません。
ベンチャー企業とは、一般に独自のアイデアや技術をもとにして新しいサービスやビジネスを展開する企業のことをさします。

またベンチャーキャピタルなどの投資機関から資金援助を受けている企業などを指してベンチャー企業と呼ぶこともあります。


企業規模は、ほとんどが小規模から中規模のため「中小企業の中の一部にベンチャー企業が含まれる」という位置づけになります。

日本における企業の内訳

全体的な概要が把握できたところで、ここからは具体的にそれぞれの企業への就職に対するメリット・デメリットについて見ていきましょう。

平成30年にに総務省と経済産業省が公表した「平成28年経済センサス-活動調査」のデータを中小企業庁が分析した結果によると(https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chu_kigyocnt/2018/181130chukigyocnt.html)2016年時点の国内の中小企業が約358万社であったのに対し、大企業の数は約1万社となっています。
全体の割合でみると、中小企業は全体の99.7%、大企業はわずか0.3%となります。

中小企業への就職のメリット・デメリとは

まず中小企業のメリットについてです。

メリット①仕事の流れが見えやすい

仕事の流れが見えやすいことは、中小企業のメリットのひとつです。
というのもプロジェクトの規模が大企業よりも小さくなるため、プロジェクト全体を見回すことができます
全体感を捉えることで、指示がより的確に、そして業務を効率的に行えるようになります。
これは自分の成長だけでなく、仕事のやりがいにも繋がってくるといえるでしょう。

メリット②アットホームな環境であることが多い

アットホームな環境な場合が多いことも、中小企業のメリットのひとつです。
中小企業は社員が比較的少ないので、必然的に社員同士の交流が多くなります。
例えば、部署異動をしたとしても毎日顔を合わせて協力して仕事をすることも多い可能性があります。
そのため、和気あいあいとした雰囲気が生まれやすいといえるでしょう。

反対にデメリットは以下のようになります。

デメリット①給料が少ない

まずひとつ目のデメリットが、大企業と比べると給料が少ない可能性があることです。
企業によってはボーナスがなかったり、昇給のシステムが不明確だったりするケースがあります。
また、大企業に行った仲間と同じような仕事をしているのに給料が低い、ということは人によっては大きな精神的ダメージにもなります。

デメリット②人手が足りていない

ふたつ目のデメリットは人手が足りていないことです。
人手が足りていないことによって一人が抱える仕事量がどうしても多くなってしまったり
仕事の線引きが曖昧になってしまったりする可能性があります。

デメリット③社会的な信用が低い

最後のデメリットとして、大企業と比べ社会的な信用が低いことも挙げられます。
例えば転職活動の際に自分自身で何か結果を出していないと信用が得られなかったり、大企業に勤める人と比べて住宅ローンに通りづらいなどということがあるのです。

中小企業への就職が向いている人って?

では、そんな中で中小企業に向いている人はどのような人だといえるでしょうか。

①指示された仕事だけをこなすことが嫌な人

指示をされた仕事だけをこなすだけという事よりも
幅広い分野での仕事を任せてもらい、自主的に働きたいと思っている人は中小企業に向いているといえるでしょう。
業務が細分化された大企業は、仕事の幅が狭く指示されている業務だけをこなすという事は、珍しい事ではありませんが
中小企業では人それぞれがこなす仕事の範囲も広く、業務に対する社員の意見などを積極的に受け入れてもらえる文化が根付いている場合も多いです。

②転勤がどうしてもイヤ

中小企業に向いている人の特徴として、「転勤がどうしてもイヤ」であることも挙げられます。
中小企業は、大企業と比べると転勤の機会は多くありません。そのため「家賃が高くても東京で快適な暮らしがしたい」「大好きな家族のもとで暮らしたい」といった気持ちから、中小企業という選択肢を選ぶ人もいます。

大手企業への就職のメリット・デメリット とは?

続いて、大企業のメリットを見ていきましょう。

メリット①やるべきことが明確

大企業では、社員一人ひとりに任される仕事の量が細分化されています
そのため、ひとつの業務に注力しその道のスペシャリストになりやすくなります。
ただここに関しては、ジョブローテーション制を敷いている企業もあるため確認が必要になります。

メリット②キャリアが描きやすい

大企業では、ある程度これまでの先輩たちのキャリアによって、キャリアの積み上げ方の型がある程度決まっている場合も多いです。
そのため、先輩を見て「数年後はこうなるんだな」と想像することが容易になります。
将来の人生設計を計画的に立てたいと思う人には大きなメリットといえるでしょう。

デメリット①社風や人が合わない場合がある

大企業となると、人数が増えるため、部署によって職場の雰囲気が異なる場合があります。
そのため、一部の社員や部署に魅力を感じて入社しても、その特徴が全社的なものでない場合があります。

デメリット②プロジェクトの全体像が把握しづらい

大企業の場合、取り組むプロジェクトの規模感がかなり大きくなります。
そのためその中で一人が担当する作業についてはこれまでの経験・知見から業務を細分化して行なっていることが多いです。
なので結果としてプロジェクトの全体像が掴めなくなってしまい、人によってはやりがいを感じにくくなりやすいといえます。

大企業への就職が向いている人って?

これらを踏まえると大企業の就職に向いている人は以下のようになります。

①コツコツきちんと仕事することが好き・得意な人

メリット(及びデメリット)でも述べたように大企業は仕事が細分化されています。
そのため、コツコツと物事を行なっていくのが得意な人・きちんとやり遂げることが苦にならない人が向いているでしょう。

②福利厚生のしっかりした企業で働きたい人

大企業は比較的制度や設備が中小企業より整っているところが多いといえます。
例えば有給消化率はどうしても人手の足りている大企業の方が取りやすくなります。 
また休暇についても従業員が1000人を超える会社だと、年間休日数の平均が「115日」。従業員が100人を下回る会社の場合は「107日」となっており、プライベートを大切にしたい人には向いているといえるでしょう。

ベンチャー企業への就職のメリット・デメリットとは?  

メリット①早く成長することができる

社会人として「早く成長したい」と願う人は、ベンチャー企業に向いています。
なぜなら、ベンチャー企業は規模をどんどん拡大していきたい段階の企業なので成長の機会がたくさんあるからです。
具体的に成長機会というのは任される仕事の量と幅についていえます。
どんどん事業を拡大する必要があり人手が足りていない場合、個人に任される仕事の量が多く、幅広い仕事にも取り組めます。
「自分をさらに磨いていきたい」「早くスキルを積んでレベルアップしたい」といった人はベンチャー企業の環境はぴったりでしょう。

メリット②経営陣のそばで働ける

将来的に自分の中のキャリアとして起業を考えている人にとっては経営陣の近くで働けることは大きなメリットといえるでしょう。
起業するためには、やはり社長の近くで働き経営視点を養うことが大切です。
また起業を目指していなくとも、経営陣のそばで働くことのメリットは大きいといえるでしょう。
会社に対して何か違和感を感じたり、より良くしたい事があったりするとき、すぐに経営陣に共有することができます。

デメリット①事業が安定するかわからない

ベンチャー企業は、成長過程にあり、会社としてまだ安定いない場合が多いです。
そのため、将来大きく成長する可能性を秘めている一方で、事業が継続できなくなるリスクも十分に考えられます。

デメリット②給与が実働と見合わない場合がある

給料についても比較的低い場合があります。
なぜなら、これから事業成長というフェーズで給与を高く設定しておくことは経営陣にとってリスクになるからです。
また給料が高くても、その分かなりの時間働いており、結果的に割に合っていないというケースも多くあります。

そのため、給与意外の働く意味を見つけておく必要があるといえるでしょう。

ベンチャー企業に向いている人とは?

①変化や刺激を求める人

まず一つ目に変化や刺激を求めるタイプの人です。
ベンチャー企業は毎日が同じ仕事の繰り返しではなく、事業を伸ばすために様々な業務をする必要があります。
私も過去に様々なベンチャー企業の社員さんにお話を伺いましたが「毎日していることが違う」「日々更新されている」というのは誰もが口を揃えて仰っていました。
それらを楽しめる人にとっては、うってつけの環境だといえるでしょう。

②自分のアイデアを共有したい人

自分のアイデアを共有しやすいのもベンチャー企業の特徴のひとつです。
先述したように、経営陣との距離も近いので社内に意見を共有しやすい環境ですし
事業拡大のためには積極的にアイデアを発信する必要があります。

つまり、人数が少ないからこそ一人ひとりが考えて意見を共有しつつ行動していくことが求められます

③仕事における自分の影響力を感じたい人

仕事における自分の影響力を感じられるのもベンチャー企業の特徴のひとつです。
一つ一つのプロジェクトを遂行する人数が少なく、自分の行動が直接結果につながります。
そのため、責任感を持ち自分の影響力を感じることを仕事に求めている人にはオススメです。

結局、大手と中小・ベンチャーのどちらを選べばいいのか?

ここまで中小企業・大企業・ベンチャー企業の特徴とそれぞれに向いている人について紹介してきましたが
いかがでしたでしょうか。


「私はベンチャー企業に向いている!」「大手がやっぱりいいかな」など思うところは人の個性によって様々だと思います。

また、この記事を読んで「それぞれに魅力があって何がいいのかわからなくなってしまった」という人もいるかと思いますが、ご安心ください!

自分が実際にどんな企業が向いているのかどうかは、簡単にわからないものです。

さらに、大企業の中でもベンチャー気質の会社があったり
ベンチャーの中でも大企業のようなお堅い会社や、仕事がある程度細分化されている会社があったりするのが現状です。

だからこそ自分がどういった会社に向いているのかどうかは一度実際に働いている社会人や知識のある人に相談することがお勧めです。

どの企業が自分には向いている?キャリア相談はALPSCHOOLへ

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今回の記事で自分には何が向いているのかをじっくり考えたいと感じた方はぜひ一度相談してみてくださいね!