日韓文化の違い ー日本人から見た、韓国人の考え方と文化についてー

同じアジア圏に位置し、歴史的な関わりも深い日本と韓国。文化や人柄も近いものがあるのでは…?と思いがちですが、実は違う部分が多く存在します。

今回は、そんな日本と韓国の文化の違いをご紹介します!韓国の大学に正規入学した私が肌で感じた、身近な日韓の違いもお伝えするので、韓国文化や韓国人について理解を深めたい時に、是非参考にしてみてください。

パリパリ(빨리빨리=早く早く)文化

パリパリとは、日本語で「早く早く」を意味する単語で、何事も早ければ早いほど良いとする考え方です。実際に韓国でこの言葉を耳にする機会は多く、韓国人の性格を一言で表すならぴったりの言葉とも言えます。日本人も韓国人も真面目で勤勉な方が多い中で、日本はサービスを重視するのに対し、韓国はスピードを重視します。

例えば、韓国では役所でのさまざまな手続きをオンライン上で素早く済ませることが多く、実際に施設に足を運んだり、待たされたりすることが無いため、非常に効率的と言えます。

また交通面に関しても、韓国では基本的に人より車が優先と考えられていることから、一般乗用車だけでなくタクシーやバスの運転が荒いことで有名です。

日本人からすると、少しせっかちな印象を受ける方もいるかもしれませんが、それだけ効率やスピードを重視して動ける点は見習いたい部分でもありますね…!

学歴重視の過酷な競争社会

これまで何度も韓国人採用ナビでお伝えしてきたように、韓国では大手企業と中小企業の給与の差は倍近く、多くの学生が将来を見据えて名門大学へ入学し大手企業への就職を目指します。

韓国の一大イベントとして有名な大学受験(大学修学能力試験、通称スヌン)では、たった1日で将来が決まってしまうと言われるほどの競争率です。晴れて名門大学に進学できたとしても、大手企業に就職できる人はごくわずか、就職活動でも熾烈な競争を強いられる現実があります。

学生時代からこのような環境下で弛まぬ努力を重ねなくてはならないため、自ずと競争心が身につき、負けられない精神を持つ方が多いのではないでしょうか

生まれ年より先に聞かれること

以前も文化の違いの記事でご紹介しましたが、儒教の考え方が根強く残る韓国では、年長者や社会的地位の高い人、お年寄りを敬うことが大切とされていて、上下関係がしっかりしているという特徴があります。

そのため初対面同士、まずは何年生まれか聞くことがほとんどなのですが、最近では年齢より相手のMBTIを聞くことがよくあるそうです。

MBTIーMyers and Briggs Type Indicatorーとは、心理学をもとに16種類のタイプに分ける性格診断のことで、韓国では3年ほど前からブームとなり、今では自己紹介のひとつになるほど広く親しまれています。

自分の診断結果を知っておくと相手との相性がわかる上、韓国人とコミュニケーションを取る際に話題のひとつになるかもしれませんね!

本音をぶつけ合い、価値観を大切にする

日本人は周りの人やその場の空気を繊細に読み取り、協調性を重視する一方で、韓国人は白黒はっきりさせる性格の方が多いため、周りと異なる意見でも自分の信念を大切にし、ストレートに考えを発信します。

大学のチーム課題に取り組む際にも、韓国人が積極的にリーダーシップをとって課題を進める雰囲気で、とても頼り甲斐のある印象でした。討論の中で、友達の間でも違うことは違う、と自分の意思を包み隠さずはっきりと伝え、『本音と建前』のような日本独特のコミュニケーションとはまた違った、本音をぶつけ合うコミュニケーションの取り方に刺激をもらいました。

また、韓国では「一度会ったら家族」という考えを持つ人が多く、助け合いの精神・仲間意識が強いことも韓国人の特徴です。知り合いになると家族のように大切にしてくれ、温かい人柄が身に染みる思いを何度も経験したことがあります…!

食事マナーについて

日本と韓国で、実は食事をする際のマナーが大きく異なることを知っていましたか?

日本ではお茶碗を手に持ち、お箸でご飯や汁物を食べるのに対し、韓国ではステンレス製の食器が使われるため、器は食卓に置いたままスプーンで食べる習慣があります。汁物を食べるときはご飯とスープを混ぜて食べ、食事中に肘をついたり立て膝やあぐらをかいても問題ありません。(韓国で正座=罰を受ける人の座り方として認識されています。)また、食べ始める際にはその席の年長者が箸をつけるのを待ってから食べます。

日本人からするとほぼ正反対の食事マナーで衝撃的かもしれませんが、韓国ではごく一般的なルールなんです!韓国人と食事をする際は、この違いを理解し、お互いに気持ち良く食事ができるようにしたいですね。反対に日本で会食などをする際、周りの韓国人が日本の食事マナーに戸惑っていたら、さっと教えてあげると喜ばれるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?地理的距離が近い日本と韓国の間でも、挙げてみるとこんなに異なる点があったのは衝撃でした!食事マナーの最後にも記載したように、日本人が韓国人への理解を深めるのはもちろん、日本人の考え方や日本のマナーが分からない韓国人に対して、丁寧に教えてあげるなど、まずはひとりひとりが相互理解の考えを持つことが大切だと思います。

日本人と韓国人が国という壁を越えてお互いの文化を理解し、尊重し合える関係になることを願っています。今回の記事が、皆さんの日常のどこかでお役に立てれば嬉しいです!

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