その志望動機で大丈夫?人を志望動機にする落とし穴3選

就職活動を始めるとエントリーシートを書くことになります。

エントリーシートで頻出の問いに「学生時代に最も注力したこと(ガクチカ)」と「なぜ弊社を志望しているのかを教えてください(志望動機)」があります。

あなたは、就活生が志望動機に書いてしまいがちな「貴社で働く人に魅力を感じたからです。」に潜むデメリットを理解していますか?

あなたは志望動機が「人」である学生を人事がどのように見ているのか考えたことがありますか?

今回は

・ 志望動機とは?
・ 志望動機を人にするデメリット
・ 人事が感じる、志望動機が人の弱さ
・ 志望動機が人でも人事を納得させる伝え方

についてお伝えしていきます。

志望動機で悩んでいる方や人を志望動機にしている方はぜひこの記事を最後まで読んでください。

志望動機とは?

志望動機とは、言葉の通り「企業へのエントリー理由」のことです。

あなたはなぜ企業が志望動機を聞きたがるのかについて考えたことがありますか?

もし考えたことがない方は一度考えてみてください。

企業が志望動機を聞きたがる理由は「自社への志望度を測ろうとしている」「会社や業務についての理解度を測ろうとしている」という2点があげられます。

人事や面接担当者は「この学生は内定を出したら入社してくれるのか」「この学生は入社後に理想と現実のギャップが少ないか」を重要視しています。

つまり理想の志望動機は、

・人事や面接担当者が、この学生は内定を出したら入社してくれると感じること

・人事や面接担当者が、この学生は入社後のギャップが少なそうだと感じること

この2点を押さえているものだと言えます。

志望動機を人にするデメリット

志望動機を人にするデメリット①「誰でも言える志望動機である」

「私は貴社の社員の人柄に惹かれました。」

「私は貴社の社員と一緒に働きたいと思いました。」

このような志望動機は誰にでも言えると思いませんか?

もし本当に社員に魅力を感じたのであれば、「どの場面」で「どの社員」に「どのような話を聞き」、「なぜ魅力的だったのか」を説明する必要があります。

志望動機を人にするデメリット②「企業への志望動機になっていない」

「会社説明会で人事のAさんの人柄に惹かれました。」

「OB訪問でBさんの人柄に惹かれました。」

つまり、この志望動機は「〇〇株式会社のAさんと一緒に働きたい」であって、「〇〇株式会社で働きたい」とはならないわけです。志望動機としてはイマイチだと言わざるをえないでしょう。

志望動機を人にするデメリット③「他の学生との差別化が難しい」

就活生は「人」を志望動機にする人が多くいます。

前述の通り、誰にでも言える志望動機であることが理由でしょう。

つまり、他の就活生との差別化ができません。

差別化ができないということは他の部分(ガクチカ、学歴)などでの戦いになります。あなたのガクチカが誰にも負けないようなものであれば志望動機が人でも選考を通過できるでしょう。あなたの学歴が周りの学生と比べて明らかに上であれば選考を通過することもあるかもしれません。

志望動機で差別化できないということはアピールの機会を1つ失っているということです。

人事が感じる、志望動機が人の弱さ

人事が感じる、志望動機が人の弱さ①「内定を出しても入社するかわかりにくい」

志望動機を聞く理由の1つとして「この学生は内定を出したら入社してくれるのか」を知りたいとお伝えしました。

志望動機が人の学生を見て人事は「この学生は入社しそうだ!」と思うのでしょうか。

筆者のお世話になった人事は

志望動機が人だけの学生は信用ならない。
とりあえず何も考えずに志望動機として話せるのが「人」と「事業内容」だと思う。

というようなことを言っていたのが印象に残っています。

そもそも働いたことのない学生がどのような人と働きたいのかを語ることは難しい。友達や先輩として相性の良い人が同僚として相性がいいとは限らないということを認識しておくべきかもしれません。

つまり、人事から見て「志望動機が人だというのは弱すぎる」ということでした。

少し余談ですが、志望動機としては弱すぎるけど同じ会社で働く社員に魅力を感じてくれるのは本当に嬉しい。知っている間柄の社員の名前が出てきた時には思わずニヤニヤしてしまいそうなほど嬉しいという話もあったので覚えておいてください。

人事が感じる、志望動機が人の弱さ②「入社後にギャップが生まれそう」

志望動機を聞く理由の1つとして「この学生は入社後に理想と現実のギャップが少ないか」を測りたいとお伝えしました。

人事が志望動機が人の学生を見て入社後のギャップが少なそうだと思うでしょうか。

ギャップの中には「人間関係」「仕事の内容」「勤務時間」などなど様々な要素が含まれています。人だけを見て入社してしまうと仕事内容や勤務時間などにギャップが生じてしまう可能性が高いと考える人事が多いような気がしませんか?

筆者が実際に「志望動機として人は弱すぎる」と感じた場面をお伝えします。

まだまだ就職活動を始めたばかりの筆者が面接を受けた際の話です。

筆者:私はSさんのようになりたいと思い御社を志望しました。

人事:Sさんのどのようなところに魅力を感じたのですか。

筆者:仕事に対して常に前向きで熱意を持って取り組んでいるところです。

人事:Sさんの業務は理解していますか。

筆者:あ、えっと…。

このように社員の魅力に惹かれたという話だけでは通用しませんでした。

人事目線では「この学生は業務まで理解した上でSさんと働きたいと思っているのか。同じ部署で同じような業務を任せてもギャップはないのか」を知りたかっただけだと思います。

筆者は経験から「志望動機が人だけというのは人事に通用しない」と断言します。

志望動機が人でも人事を納得させる伝え方

志望動機が人でも人事を納得させる伝え方①「具体的に人の魅力を話す」

もし本当に社員に魅力を感じたのであれば、「どの場面」で「どの社員」に「どのような話を聞き」、「なぜ魅力的だったのか」をかある必要があります。

これだけでは想像しにくいと思うので具体例をお話しします。

貴社のTさんにOB訪問をした際に、実際の業務や周りの人との人間関係について伺いました。
そこで、営業職では1人でお客様に訪問するのではなく2人以上で訪問することを徹底していることを伺いました。営業スタイルの異なる2人でお客様に対応することにより、様々な角度からお客様の課題を抽出できるという点に強く共感を覚えました。
また、このスタイルの営業では社員同士の信頼関係が必要になるため、普段からコミュニケーションをとっており、仕事以外でも社員同士の交流が活発だという点に魅力を感じています。

このように具体的な話をすることができれば人事目線での評価も上がります。

営業スタイルに対しても共感を示しており、入社後のギャップが他の学生よりも少ないと想像できるためです。

また、OB訪問で具体的に仕事のスタイルを確認していることから志望度の高さを示すこともできています。人事目線でみても入社してくれそうだと感じられるでしょう。

志望動機が人でも人事を納得させる伝え方②「志望動機の1つとして話す」

志望動機が複数ある中で人の魅力を志望動機にしている場合も人事に納得感を与えることができます。

ここでも具体例をあげてみます。

志望動機は2つあります。
1つめは理念への共感です。
貴社の掲げる「日本をIT大国へ」という理念に大変共感しています。

私の父は会社経営をしておりますがIT化が全く進んでいませんでした。
しかし、できることからIT化を進めたことで従業員の満足度が上がり~~~(理念への共感をエピソードを用いて話します)。

2つめは社員の魅力です。貴社の社員10人とお話をさせていただき、理念を実現するための行動量の多さに圧倒されました。私は周りに行動している人が多いほど自身も活動的になれるという特性を持っています。貴社に入社し、行動量の多い社員と一緒に仕事をすることで活動量を増やし貴社の売上に貢献することができます。

このように人以外の部分と一緒に志望理由として示すことで人事に納得感を与えることができます。

最後に

志望動機に人の魅力を話すことは決して悪いことではありません。

人事としても自社の社員を褒められることで嫌な気分になる人はいないと言えます。

しかし、伝え方を工夫しなければ志望動機として弱すぎます。

ひと工夫することで「入社する可能性が高いこと」「入社後のギャップが少ないこと」を示しましょう。

この記事を最後まで読んでくださったあなたは周りの学生ができていないことができるようになっています。志望動機でもしっかりとアピールして納得のいく就職活動にしましょう。

もし、「この志望動機でいいのだろうか?」と不安になることがあれば遠慮なく連絡してください。

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